開店時間午前11時なのに、午前6時からお客さんが絶えないラーメン店。
おはようございます。早起きのライター、カンノオサムです。
今回は、わたしの仕事場の事務所から近いところにある人気のラーメン店について書くことで、商売におけるヒントを探ってみたいと思います。
早朝からお客さんが絶えない人気店。
わたしの仕事場近くにある一件のラーメン店があります。
店構えも店内もけしてきれいではなく、どちらかというと汚いです。
そのラーメン店は、店主のオジサン一人で全てを行っています。
わたしも時々、そのお店のラーメンが食べたくなり、常連客の一人にさせていただいてます。
こちらのラーメン店ですが、実はかなりの人気店です。
開店時間は基本的に午前11時なのに、常連客が多く、少しずつ開店前の入店をOKにしていたら、徐々にその時間が早くなり、いまでは午前6時くらいでもお客さんがたくさん来るようになりました。
唯一無二のやみつきになるラーメンの味。
このように朝早くからでもこのラーメン店に行きたくなる理由の一つとして、まずはやっぱり、他店では出せないやみつきになるラーメンの味です。
不思議なことに、何度でも食べたくなるのです。
もちろんとても美味しいですが、味を作るために材料以外の何かが入っているような気がしました。
曖昧な表現でいうと、「店主さんの魂」のようなものです。
味の深みは、人間性の深み。
そういえば、数年前、この店の店主さんとゆっくり話をする機会がありました。
その時に店主さんが口にした印象に残っている言葉があります。
「おれ、若いころ大先輩にラーメン作って食べてもらったとき、こう言われたんだ」
その大先輩はそのラーメンを食べてから、こう言ったようです。
「お前の人間性と一緒だな。浅い。もっと深くなって、深い味のラーメンを作りなさい」
店主さんは悔しかったと言っていました。
その悔しさから店主さんは、努力を重ねたようです。
いまでは、この味を誰も「浅い」とは言えません。
商売に「マニュアル」は無い。
またもう一つの人気の理由は、店主さんの人柄です。
開店前にお客さんの入店をOKにすること自体、マニュアルに沿った営業を行っているお店ではあり得ません。
加えて、このラーメン店さんは開店時間の5時間も前の入店をOKにしているというマニュアルも何も無い完全に「対人間」を重視した商売をしています。
マニュアルに沿った仕事ばかりしていると、良いことと思っても「これはやってはいけない」と勝手に決めてしまうこともあります。
「脱・マニュアル接客」と言った人がいます。
決められたこと(マニュアル)から外れたことでも、商売にとって一番重要なことは、お客さんの思いを優先して動く姿勢が大事なのではないでしょうか。
デジタル化がますます進むいまでも、人対人の関係が成り立たなければ、商売が成り立つことはないでしょう。
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